2009年12月02日

「翼で海を渡ろうとした男」

[対訳1]
ジェットエンジン付きの翼でモロッコからスペインへ飛び渡ろうとしたスイス人の冒険家が、大西洋上で海へ安全に不時着せざるを得なかった。乱気流にぶつかり、上へ飛んでいるのか下へ飛んでいるのかわからないほど厚い雲に出くわした後に。

[英文1]
A Swiss adventurer trying to soar from Morocco to Spain on jet-powered wings had to ditch safely in the Atlantic after hitting turbulence and clouds so thick he could not tell if he was flying up or down.

----語注----------
soar 空を舞う,滑空する
ditch 不時着水する
turbulence 乱気流
disorienting 方向感覚を狂わせる
reference 参考
--------------------

[英文2]
Yves Rossy, a 50-year-old former fighter pilot, said that about three or four into the flight he hit turbulence and entered clouds that he described as beautiful but disorienting because he could not see and had no reference points.

[対訳2]
50歳の元戦闘機のパイロットであるYves Rossyは、飛び始めて3〜4分ほど後に乱気流に遭遇し、雲の中へ入ったと話した。彼はその雲について美しかったが、何も見えず目印になるものもないため方向感覚を狂わされたと述べている。


<豆知識>
Yves Rossyさんは世界で初めてジェットエンジン着きの翼で有人飛行を成し遂げた方で、「Jet Man」というニックネームがつけられています。

今回の挑戦では、飛行機から空中へ飛び下りて飛び始めは上手くいきました。失敗した原因は乱気流と厚い雲にぶつかったためであり、装置自体の不具合ではありません。

雲に入った時、雲の上へと突き抜けようとしたのですが、飛行が不安定になり、気づいた時には海上850メートルの高さを落下していました。そのままだと20秒程で海へ墜落するため、立て直す余裕はなく、翼を外してパラシュートを開きました。ちなみに翼には操縦するための装置は組み込まれておらず、体重移動だけで向きを変えなくてはなりません。


<あとがき>
体一つで雲を突き抜ける。東京に来てからあまり考えることはなくなってしまいましたが、昔は空を見上げるたびに憧れたものです。

バイクでも山の中を走ると雲の中に入ってしまうことがありますが、そこでは100メートル先も見えなくなるほど深い霧に覆われています。山の中では道路が見えるので迷いませんが、空中で雲に入ったら上下も左右もわからなくなってしまうのでしょうね。それを突き抜けて雲の上に出た時は、天上界にいるような夢のような心地がするのだろうと想像して止みません。夢を与えてくれる人です。
posted by KK at 12:53| Comment(0) | 冒険 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: